眼底検査ってどんなことをするの?

眼科では眼底検査と呼ばれるものが行なわれることがあります。暗室のような部屋で目を開けて一瞬だけフラッシュをたき、その瞬間に目の奥の主に血管を写真撮影するもので、眩しいと感じたことのある人も多いでしょう。
これで一体何が分かるのかということですが、実は目の奥を走る血管というのはヒトの体の中で唯一、外部から直接観察できる血管なのです。つまり目の状態のみならず、血管の状態を知る上でも有用です。分かることとしては主に2つで動脈硬化を起こしていないかどうかと、糖尿病性の変性が起こっていないかどうかです。

動脈硬化というのは聞いたことがあるでしょう。脂質の摂り過ぎなどが原因となって本来は弾力のある血管がまるで古くなったゴムホースのように硬くもろくなってしまう病気です。眼底の血管を見ることでこの動脈硬化の度合いを知ることができます。

また、糖尿病性の変性とは血管ではなく網膜全体を見ます。糖尿病が進行して眼球の裏側に位置している網膜が変性してしまうと、最悪の場合は失明に至ることもあります。もちろんそうなってからでは遅いので、失明に至ってしまうよりも前にその兆候をいち早くキャッチする目的で行なわれることになります。